「研修報告」~就労継続支援B型事業所BASE CAMP さんを招いて~
お久しぶりです!ワーク花きりんブログ担当のタカギです!
皆様いかがお過ごしでしょうか、気が付けば2022年も1年の半分が過ぎようとしてますね。季節は梅雨。ちょっとじめじめとした日々を送っておりますが、今回は5月に行われました、初夏の爽やかな風のような研修をご報告させていただきます。
◆就労継続支援B型事業所BASE
CAMP
まず、今回の研修にお越しいただいた「BASE CAMP」さんについてのご紹介です。
豊島区にある、ワーク花きりんと同じ「就労継続支援B型事業所」になります。
作業内容にご注目。こちら、BASE CAMPさんHPからの抜粋です。
作業内容 イベント企画、出張当事者研究、グッズ製作・販売、出版物製作・販売、などなど、一人ひとりにあわせた仕事を創りだしていきます。
プログラム内容 各種ミーティング、当事者研究、SST、季節のイベント、などなど
ここで出てきましたね、「当事者研究」の文字。
こちらの「当事者研究」こそが、今回の研修のお題になります。
「当事者研究とはなんぞや?」とクエスチョンマークがいっぱいの方もおられるかと
思いますが、次で説明していきますね☆
◆当事者研究とは?
「当事者研究は、統合失調症や依存症などの精神障害を持ちながら暮らす中で見出した生きづらさや体験(いわゆる“問題”や苦労、成功体験)を持ち寄り、それを研究テーマとして再構成し、背景にある事がらや経験、意味等を見極め、自分らしいユニークな発想で、仲間や関係者と一緒になってその人に合った“自分の助け方”や理解を見出していこうとする研究活動としてはじまりました。」
~ 当事者研究とは -当事者研究の理念と構成- ~(当事者研究ネットワークHPより抜粋)
☆平たく言うと、なんかモヤモヤするな~、といった悩みや苦しみに一人でどっぷり漬かるのではなく、仲間や関係者と一緒にその悩みや苦しみを眺める・観察する、といったところでしょうか。
◆研修内容
BASE CAMP職員の中島氏、木村氏、メンバーさん6名にてワーク花きりんへ
来所いただきました。
まずは当事者研究の概要について中島氏、木村氏より説明があり、
その後、参加者全員で一言ずつ「今の気分・気持ち」を述べていきました。
続いて、参加者のナース職員の困りごとを題材に
BASE CAMPメンバーさんが寸劇形式で当事者研究を実施しました。
まずはナース職員から困りごとの内容や状況を聞き取り、BASE CAMP職員さんが
ホワイトボードに書きとっていきます。
次に、寸劇の配役を決めていきます。
〇ナース職員役
〇ナース職員の心の声(ポジティブ役・ネガティブ役)
〇困りごとの対象の方々の役
そして、いざ、寸劇開始。
(ちゃんと映画の撮影などで使われるカチンコ が鳴りました 笑。)
詳細は割愛させていただきますが、ナース職員の困りごとのシチュエーションが
心の声とともに可視化され、参加した全員で困りごとを共有することができました。
個人的には「困りごとって、皆で共有すると気が楽になるんだな」と新たな発見も感じられました。
驚かされるのは、寸劇のセリフや動きが、メンバーさんのアドリブというところですね。
ホワイトボードに書かれている言葉をそのままセリフにされることもありましたが、そこからまた違ったニュアンスの言葉をアドリブで話されたり、ペンを小道具に使ったり、身振り手振りが加わったりと、「すごい」
の一言です。それを自然にされているところを見るに、かなり練習されているんだろうな、と感心しきりでした。
研究としては、寸劇を1度やるごとにナース職員の気持ちや思いを掘り下げ、前述のホワイトボードに書き足す→それらを踏まえて寸劇再演 を繰り返していく流れです。
そんな真面目な流れの中でも、全体を通してどこかユーモアが漂い、
「クスっ」としてしまう場面が多々あり、不思議とくつろいだ気分になる時間でした。
最後に参加者全員で一言ずつ感想を述べて終了となりました。
今回題材を提供してくださったナース職員が「自分自身を寸劇の形で俯瞰してみることにより、客観的なものごとの捉えることができました」と述べられたのが印象的でした。
◆最後に
「終わることが惜しくなる研修」とはあまりないのですが、今回のBASE CAMPさんの研修はまさにそれにあたりました。
他にも、幻聴を可視化された当事者研究や職員間の当事者研究などもあるそうで、
機会があればぜひまたお越しいただきたいところです!
今回のブログは以上になります。
BASE CAMPの皆さん、本当にありがとうございました。またお会いしましょう!
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